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持続型耐震構造学

松尾 真太朗准教授

 阪神・淡路大震災以降,建物の継続使用・早期復旧などの重要性が再認識され,建築構造の研究対象も多方面へ展開されています.当研究室では,その一つの研究対象として鋼構造およびコンクリート充填鋼管(CFT)構造の接合部を中心に研究を進めています.力学的合理性を追求するのは当然ですが,施工性・経済性・持続性等における優位性も同時に求められます.このような様々な条件を満足できるより優れた接合部の開発,あるいは既存の接合部のより合理的な設計手法の開発を,研究テーマの中心に位置付けています.
 一方,近年,様々な高強度材料が開発されていますが,それに伴って部材・接合部には更に高い耐力が要求される傾向にあります.したがって,既存の確立された接合技術(溶接・高力ボルト)による対応策,さらには既存の接合技術にとらわれない新たな技術の開発にも取り組んでいます.
 本年度の当研究室メンバーは,博士後期課程1名,修士課程3名,学部4年生1名の計5名であり,日々,構造実験・解析等に取り組んでいます.添付の写真は,近年実施した伊都キャンパスでの構造実験写真です.

主要な研究テーマ:Main Research Topic

  1. 長周期地震動に対する超高強度CFT部材の低サイクル疲労性能評価
  2. 薄肉鋼管柱を活用したCFT構造の合理的設計法
  3. CFT構造の中低層建築への適用拡大に資する研究
  4. 鋼構造およびCFT構造柱梁接合部の設計法の合理化
  5. 高力ボルトによる梁貫通孔補強法の開発と設計法の構築